子どもの育ち 〜作業療法士は何をしてくれるの?〜
作業療法って何…??
 作業療法士は何をしてくれるの?
「リハビリテーション」と言われても、分かる様な、分からない様な…
ということで、私流の作業療法の説明は
 そのお子さんの「やりたい!」「やってみよう!」をサポートすること です。
最近、「分かりやすいなぁ〜」と思ったので、
 脳性まひの小児科医 熊谷晋一郎さんのインタビュー記事を少し引用させてもらいます。
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 新生児仮死の後遺症により脳性まひの障害を持つ熊谷晋一郎さん。“健常な動き”を身につけるため、物心つく前から厳しいリハビリを受けました。しかしそれは、彼にとって「身体に合わない規範を押し付けられる」という体験でした。成長とともにリハビリをやめ、自分らしいあり方を模索。大学進学をきっかけに親元を離れて一人暮らしを始め、試行錯誤しながら自立生活を確立していきました。
小学生まではリハビリに一日何時間もかけていたのが、成長とともに徐々に減っていき、高校生の頃には体をほぐす程度のストレッチだけで、リハビリキャンプにも通わなくなりました。
当初、母は親心から「息子を苦労させたくない」「人並みの体にしてあげたい」という思いがとても強かった。でも私が成長するにつれ、「この子は絵を描くのが好きらしい」「勉強している時の方が楽しそう」と、リハビリ以外の私の様子にも目を向けるようになりました。それで「何が何でも健常者のようにしなきゃいけない」という思いは徐々に薄れていったんじゃないかなと思います。
記事全文はこちら 【自立は依存先を増やすこと、希望は絶望を分かち合うこと】
 http://www.tokyo-jinken.or.jp/jyoho/56/jyoho56_interview.htm
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この記事を読んだとき、お母さんの関わりは、「まさに作業療法!」だと思いました。
 そのお子さんにとって、『好きなこと』『楽しそうなこと』をみつけ、広げていくこと。
 『好きなこと』『楽しいこと』から、そのお子さんと家族にとって世界が広がります。
作業療法士は、
 ☆子ども
 ☆環境(家族・先生・クラスメート・空間・道具など)
 ☆作業(やっていること=遊び・身の回りのこと・お手伝い・勉強など)
 この3つの視点で、その関係性を見ていきます。
そして、どうすると、
「やりたいことをどうしたら出来るようになるか?」
 「やりたいことがもっと上手に出来るか?」
また、やりたいことだけではなく、
「やらなければならないこと」
 「やる必要があること」
に関わることもあります。
「やりたいこと」「やる必要があること」「やらなければならないこと」
 いずれにしても、そのお子さんと家族にとって、
 『大事なこと(作業)が上手く出来るように』
 お子さん・家族と一緒に考え、実行するプロセスを
 とことんサポートするのが作業療法士です。
それは、そのお子さんと家族が…
 「どのように生きて行きたいか」
 「どういう人生を歩みたいか」
 「どのようになるとハッピーか、幸せか」
という、とっても基本的なこと…
 でも、実はあまり深く考えたことがない、かもしれないこと。
 そういうことに、深く関わらせていただくのが
 子どもの育ちに関わる作業療法士です☆
│更新日:2016年09月02日│









